作品紹介
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ゲストハウスプロジェクト
ゲストをもてなす上品で凛とした空気感
所在地:岐阜県土岐市
建築主:某企業
建築用途:ゲストハウス
形体:新築建物と既存建物の融合
施工:未施工
構造・規模:木造一部鉄骨造、平屋建て
敷地面積:新築部分1,000㎡+既存部分1,040㎡
建築面積:新築441.21㎡、既設442.59㎡
延床面積:新築330.31㎡、既設327.01㎡
竣工:未定
既にある約327㎡の木造の住宅と広い中庭を介して一体的に計画された木造の平屋建てで大スパン構造の建物です。いわゆるトラス構造やLVL、CLTといったものではなく在来工法に近い構造で計画されました。大きな空間の中に木の格子や珪藻土といった自然素材使い訪れた人の心を包み込むような温かい空気感があります。広くシンプルな中庭には石畳と水盤、大きなシンボルの木を植え、四季の移ろいも感じることができるもてなしの空間が誕生します。メインのエントランスは既設を改造した方にあり、ホールに踏み入れるとまずは旧中庭の景色が出迎えてくれます。ミニラウンジを左に見ながらそこから広い中庭の方へ、シンボルの木と石畳、水盤を目にして渡りのサンルームを通りメインラウンジへ、、、
ゲストをもてなす空間であることはもちろんの事、たとへ会社が存在しなくなってもこの建物を建てるために携わった人たちがいなくなったとしても誰かがその価値を認めて使われていることを目的として「残る建築」でありたい、そんな要望がありました。既存の木造も改造して新築の方と一体的な深い庇のデザイン、そしてラウンジはできるだけシンプルでひとつの大きな空間を確保したい、中庭との一体感と開放感のために中庭に面した部分は連続した大開口にし、その連続部分にはできるだけ壁は設けたくない。
歴史に残る建築はやはり日本古来の木造でほぼ在来工法で作れないかと検討しました。ただ大きな空間を確保するためには大スパン構造が必要であり、連続した大開口を実現するためには耐力壁のバランスが問題になります。木構造の専門家に相談してその方法を解決しました。
内部には木板の大和張りや格子を使い、珪藻土と相まって上品で凛とした空気感、連続した大開口で外部との一体感も手伝って広々としたもてなしの空間になります。
ただ、残念ですがこの計画は設計はほぼ完了しておりますが、コロナ以降の資材や手間代の急激な高騰により中断を余儀なくされています。